2026 D1 GRAND PRIX
中村龍 選手 競技レポート
D1GP Round.1 AICHI SKY EXPO
5月9日 / 単走予選
棄権
今シーズンの開幕戦、チームは静かな自信とともに会場入りした。しかし、運命は非情な形で我々の前に立ちはだかった。初日開催前の練習走行、アクセルを踏み込んだ瞬間に響いた異音と、失われるパワー。深刻なエンジントラブルの発生。懸命な原因究明も虚しく、開幕戦への出走を断念せざるを得ないという苦渋の決断を下すこととなり憧れのスタートラインを目前にしての悔しさは、言葉にできるほど軽いものではありませんでした。
「このまま終わらせるわけにはいかない」
スタッフたちの胸にあったのは、落胆ではなく、純粋な闘争心だった。明日のRd.2に向けて何としてもマシンを走らせる。その熱い想いは、言葉を交わすよりも早く全員の行動を一致させたました。
この会場での、前代未聞のエンジン乗せ替えという決断を。限られた設備、刻一刻と迫る時間制限。窮地という言葉では足りない過酷な環境の中、スタッフたちは工具を手に取り、文字通り作業を開始。
D1GP Round.2 AICHI SKY EXPO
5月10日 / 単走決勝
15位(スコア:97.55)
中村龍にとって、ここからが本当の「開幕戦」だった。昨日までの沈黙を破り、彼は鮮やかな走りで周囲を圧倒する。
路面を掴むタイヤのスキール音と、魂を込めたエンジンサウンドが会場に響き渡る。プレッシャーを跳ね除け、中村が叩き出した結果は15位。見事に追走トーナメント進出という切符を掴み取った。
泥臭い努力で絶望の淵から這い上がり、強豪たちがひしめくトーナメントへ名を刻んだ若き侍。その瞳には、すでに次なる勝利しか映っていない。奇跡的な復帰劇を経て、今、ここから中村龍の快進撃が幕を開ける。
5月10日 / 追走トーナメント
18位
奇跡のエンジン乗せ替えを経て、なんとか辿り着いた追走トーナメント。予選15位という結果で掴み取った夢の舞台だが、その背後には過酷な現実があった。
急ピッチで換装を終えたマシンは、本来の調子には程遠い状態。万全とは言えない機材を抱えながら、中村龍はただ前を見据え、TOP24の初戦という大一番のスタートラインに立った。
対戦相手を前に、中村の「若き侍」としての魂が火を吹いた。ハンデを感じさせない果敢なアプローチと、対戦相手の猛攻にも一歩も引かない鋭いディフェンス。マシンが悲鳴を上げる中でも、中村は繊細なアクセルワークとステアリング操作で車体をコントロールし、互いに譲らぬ壮絶な接戦を繰り広げた。
観客を釘付けにするような濃密な駆け引き。しかし、勝利の女神は残酷なほどに紙一重の差で勝敗を分けた。結果は無念の初戦敗退。今大会は総合15位という数字で幕を閉じることとなった。次戦昨年好結果を残した得意のコースまだまだ始まったばかり今後に期待、そして注目のドライバー中村龍選手